GTxResolve Slalom カラム
遺伝子治療薬の原薬や製剤のバイオプロセスおよび放出試験の加速
高分解能で高感度かつ高速の核酸およびプラスミド DNA の LC ベースの分析を実現することは困難になることがあり、直鎖状二本鎖核酸の分離は時間のかかるプロセスです。分析プロセスの開発に取り組んでいる科学者は、二本鎖 RNA(dsRNA)不純物、制限酵素マッピング、プラスミド DNA プロファイリングにおいて、高感度で高分離能、高速で再現性よく、低吸着性の Waters GTxResolve Slalom カラムのメリットを享受できるようになりました。バッチテスト済みで QC 認定の PEO-BEH 250Å スラローム粒子は、再現性よく頑健な分析法開発をサポートし、5 分未満で直鎖状二本鎖核酸を分離することが可能です。
革新的な特許取得済みのカラム充塡テクノロジーにより、スラロームクロマトグラフィーは、重要品質特性を確実に解析するために不可欠な業界トップクラスの分離能、速度、感度を実現します。このソリューションでは、高度な分析法および MaxPeak Premier HPS テクノロジーと組み合わせることで、非特異的吸着が最小限に抑えられ、感度、再現性、全体的な生産性が向上します。
仕様
概要
- 5 分以内でゲルより優れた高分子量核酸の分離を実現
- mRNA 中の dsRNA 不純物を正確に定量できる頑健な分析法
- 低吸着性ハードウェアにより、非特異的相互作用が最小限に抑えられて、高い回収率と再現性を確保
- スループットが最も重要な場合の UPLC の速度
推奨用途:直鎖状二本鎖核酸の分離。
GTxResolve Slalom カラムの特性
-
2.5 ~ 25 Kbp の核酸
-
2.5 µm BEH-PEO 粒子
-
MaxPeak HPS ハードウェア
-
30 mm ガードカラムが使用可能
-
Waters dsDNA 23k ラダー
-
性能およびシステム適合性試験に最適
-
トラブルシューティング用のカラムと同梱
ゲル様の分離。UPLC の速度。
プラスミドのアイデンティティー、純度、および構造式を理解することは、大規模な組換えタンパク質の製造および mRNA の in vitro 転写(IVT)において重要です。従来、制限酵素消化したプラスミドは、アガロースゲル電気泳動法で分析していましたが、このワークフローは手間と時間がかかることがあり、分離能も限られています。スラロームクロマトグラフィーにより迅速に制限酵素マップが得られ、1 回の注入あたり 5 分以内で高分子の消化産物を分析できます。この新規の分離法により、DNA サンプルのアイデンティティー確認用の制限酵素マッピングに使用するゲルのようなプロファイルが得られます。また、LC プラットフォームを使用することで、ゲルのバンド切り出しの代替として、フラクションを回収して消化産物をさらに特性解析することも可能になります。
dsRNA 不純物の分析
dsRNA は、mRNA 薬ベースの医薬品およびワクチンの IVT 合成中に生成する重要な不純物です。この望ましくない副生成物は、強い免疫応答をトリガーし、医薬品の有効性が低下して患者の安全が損なわれる可能性があります。dsRNA 不純物の正確な定量は、規制遵守および製品の安全性の確保のために不可欠です。 このアプリケーションでは、Waters GTxResolve Slalom カラム、MaxPeak Premier 2.5 μm を使用し、制御されたせん断フィールド内での緩和時間のばらつきを利用して、dsRNA について高い分離能と感度が得られることを実証します。
プラスミドのトポロジー
プラスミド DNA(pDNA)は、遺伝子治療や mRNA ワクチンなどの多くのバイオ医薬品の基本的な成分です。プラスミドには多くの場合、スーパーコイル状、開環状、閉環状、直鎖状など、複数のアイソフォームが含まれます。環状プラスミドが存在すると、リードスルー転写や異常な転写物が生成するため、IVT において望ましくありません。
各アイソフォームには明確な生物学的性質があるため、IVT プロセスの質、インテグリティ、一貫性、および医薬品の安全性と有効性を確保するには、正確な分離と特性解析が不可欠です。このアプリケーションでは、Waters GTxResolve 250 Å Slalom カラム、MaxPeak Premier 2.5 µm を使用して、プラスミドアイソフォームについて、高分離能で迅速、かつ正確な分離を実証しています。
お客様の声…
「Replicate Bioscience は、15.5 キロベース(kb)の自己複製 RNA を分析するスラロームクロマトグラフィーの可能性を評価しています。 予備的データによって、この新しい分析ツールがキャピラリーゲル電気泳動に対する迅速で効率的な直交アプローチとなることが示されており、、Replicate のチームはその開発を継続することに注力しています。」
Andrew Geall、最高開発責任者兼共同創始者、Replicate Bioscience