• アプリケーションノート

ACQUITY UPLC I-Class および Xevo TQ-S micro 質量分析計を使用した、Waters MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬および QC セットの分析性能の説明

ACQUITY UPLC I-Class および Xevo TQ-S micro 質量分析計を使用した、Waters MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬および QC セットの分析性能の説明

  • Dominic Foley
  • Lisa J. Calton
  • Waters Corporation

体外診断(IVD)目的です。一部の国/地域では提供されていません。

要約

本書では、Waters ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムを使用した、MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬および QC セット(IVD)の分析性能の試験について説明します。

はじめに

Waters MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬および QC セット(IVD)には、凍結乾燥ヒト血清中に計測可能で追跡可能なステロイドホルモンが含まれており、DHEA-S、コルチゾール、21-デオキシコルチゾール、コルチコステロン、11-デオキシコルチゾール、アンドロステンジオン、11-デオキシコルチコステロン、テストステロン、DHEA、17-OHP、DHT、プロゲステロンの定量に使用できます。  Waters ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムにより、生体マトリックス中の化合物の定量が可能になります。 

実験方法

MassLynx IVD ソフトウェア(v4.2)によって ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムを制御し、TargetLynx XS アプリケーションマネージャーを用いてデータを解析しました。キャリブレーション試薬と品質管理用試料は、取扱説明書(IFU)に従って MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬と QC セット(IVD)を再溶解し、サンプルを以下の条件で前処理しました。

サンプル前処理の条件

125 µL のサンプルを内部標準のメタノールで処理し、水で希釈して遠心分離しました。各サンプルのアリコートをコレクションプレートに移し、残りのサンプルを Oasis MAX µElution プレートにロードし、洗浄してコレクションプレート中に溶出してから分析しました。

液体クロマトグラフィーの条件

カラム:

CORTECS C8、2.1 mm × 100 mm、2.6 µm(VanGuard プレカラム使用)

移動相 A:

0.1 mM フッ化アンモニウム水溶液

移動相 B:

0.1 mM フッ化アンモニウムメタノール溶液

流速:

0.3 mL/分

グラジエント:

1.25 分間で 40% B、1.75 分間で 40 ~52.5% B、1 分間で 52.5% B、1 分間で 52.5% ~ 65% B、1.25 分間で 65% B、0.75 分間で 95% B

質量分析条件

分解能:

MS1(0.75 FWHM)、MS2(0.5 FWHM)

取り込みモード:

MRM

極性:

ESI(+/-)

結果および考察

Waters ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムのステロイドホルモンに対する性能特性を表 1 に示しています。抽出したステロイドホルモンサンプルの分析におけるシステムの分析感度を図 1 に示しています。

表 1.  ステロイドホルモンの性能特性。キャリブレーション範囲は、ステロイドホルモンの割り当て値に基づいています。平均線形回帰(r2)と S/N(PtP)は 5 回の分析にわたって算出されました。5 回の分析にわたって実施した QC の、合計精度および再現性(n = 25)。平均バイアスは、計算濃度を、コルチゾール、DHEA-S 17-OHP、テストステロン、アンドロステンジオンの EQA 質量分析の平均値、プロゲステロンの全分析法平均(ALTM)値および DHT の RCPA QAP MS 平均値と、Altman-Bland 分析とを比較することで決定しました。

注:SI 単位を従来の質量単位に変換するには、コルチゾールの場合は 2.76(nmol/L から ng/mL)、DHEA-S の場合は 2.71(nmol/L から ng/mL)、21-デオキシコルチゾール、コルチコステロン、11-デオキシコルチゾールの場合は 2.89(nmol/L から ng/mL)、アンドロステンジオンの場合は 3.49(nmol/L から ng/mL)、11-デオキシコルチコステロンおよび 17-OHP の場合は 3.03(nmol/L から ng/mL)、テストステロンの場合は 3.47(nmol/mL から ng/mL)、DHEA の場合は 3.47(nmol/L から ng/mL)、DHT の場合は 3.45(nmol/L から ng/mL)、プロゲステロンの場合は 3.18(nmol/L から ng/mL)で除算します。 

図 1.  ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムを用いて分析した、MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬セットから抽出した C1 キャリブレーション試薬の性能特性

結論

Waters MassTrak 内分泌ステロイドキャリブレーション試薬および QC セット(IVD)と Waters ACQUITY UPLC I-Class/Xevo TQ-S micro IVD システムを組み合わせることで、血清中の DHEA-S、コルチゾール、21-デオキシコルチゾール、コルチコステロン、11-デオキシコルチゾール、アンドロステンジオン、11-デオキシコルチコステロン、テストステロン、DHEA、17-OHP、DHT、およびプロゲステロンについて、精度と正確度に優れ、分析感度が高く選択的な性能が得られます。

免責事項

ここに示す分析性能データは、説明のみが目的です。ウォーターズは、ここに記載されている分析種の分析を推奨も示唆もしません。これらのデータは、液体クロマトグラフィーおよびタンデム質量分析を使用して一般的に分析する分析種を代表するものに対する、システムの性能を実証することのみを目的としています。個別のラボでの性能は、ラボの分析法、使用する材料、内部オペレーターが使用する手法、システムの状態など、さまざまな要因によって異なる可能性があります。本書は、明示的または黙示的を問わず、この分析での分析種の試験を含む、市場性や特定の目的への適合性を保証するものではありません。

720007372JA、2021 年 9 月

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