• アプリケーションノート

課題克服:Arc Premier システムが、検出しにくい化合物に対する感度と再現性を向上

課題克服:Arc Premier システムが、検出しにくい化合物に対する感度と再現性を向上

  • Zhimin Li
  • Dhvani Shah
  • Anthony Dovell
  • Will Martin
  • Chris Grzonka
  • Jason Dyke
  • Waters Corporation

要約

このアプリケーションノートでは、3 つのアプリケーションを使用して、Waters Arc Premier システムを MaxPeak Premier カラムと組み合わせることによる性能上の利点を調査します。最初のアプリケーションでは、アデノシンヌクレオチドをプローブとして使用し、不活性 MaxPeak High Performance Surfaces(HPS)テクノロジーが検出感度や再現性などの重要な性能パラメーターに及ぼす影響を調査します。この試験では、濃度 0.5 μg/mL で開始するリン酸化アデノシン誘導体が、Arc Premier システムでピーク面積が十分で、テーリングが顕著に少ない状態で、容易に検出されたことが示されています。これらのピークは、他の 2 つの LC システム(標準ステンレススチール製システムおよび標準生体適合性合金製システム)では検出されません。2 番目のアプリケーションのステロイドリン酸エステル医薬品の分析では、Arc Premier システム上で金属の影響を受けやすい化合物のピーク形状、感度、再現性、定量正確度が向上することが実証されています。最後に、3 番目のアプリケーションの金属の影響を受けにくい化合物の混合物の逆相分析では、金属の影響を受けにくい化合物の分析において、ステンレススチール製カラムであるか MaxPeak Premier カラムであるかとは関係なく、標準ステンレススチール製システム、標準生体適合性合金製システム、Arc Premier システムの間で分析法を正常に移管できることが示されています。 

アプリケーションのメリット

  • MaxPeak High Performance Surfaces(HPS)テクノロジーにより、課題となる金属の影響を受けやすい分析種の検出および定量での不確かさが最小限に抑えられる
  • ピーク形状、感度、再現性、定量正確性の向上
  • 金属の影響を受けにくい分析種に対して、Arc Premier システム、標準ステンレススチール製システム、生体適合性合金製システムの間で分析法をシームレスに移管可能

はじめに

歴史的に、電子が豊富な分子が含まれている分析種は、ステンレススチール(SS)、生体適合性チタンやニッケルコバルト合金(MP35N)などの金属ベースの LC システムおよびカラムに課題をもたらします。リン酸基、非荷電アミン、脱プロトン化カルボキシル基などの電子が豊富な分子は、LC システムおよびカラムにわたって金属表面でのキレートの影響を受けやすくなっています1。その結果、金属の影響を受けやすい化合物に対して、標準ステンレススチールカラムを装着した LC システムでは、ピーク形状の不良、感度の低下、再現性および頑健性の低下が認められました。これらの金属-分析種間相互作用は、分析法の開発に悪影響を及ぼします。キレート試薬、PEEK チューブ、システムの不動態化などの回避策は、永続的でなく、特定の溶媒と適合せず、MS 検出でのイオン化効率が低下します2

金属の影響を受けやすい化合物の分析という課題に対処するため、ウォーターズは ACQUITY Premier システム、Arc Premier システム、MaxPeak Premier カラムを開発しました。ACQUITY Premier システムにより、2 μm 未満のカラムケミストリーを用いて研究および分析法開発を行う科学者に優れた性能が提供される一方で、Arc Premier システムは、2.5 μm 以上のカラムケミストリーを用いたルーチンの LC 分析および分析法開発に対応するように設計されています。ACQUITY、Arc Premier システムおよび MaxPeak Premier カラムは、MaxPeak HPS テクノロジーに基づいています。HPS は、エチレン架橋型ハイブリッドシリカに類似した高度に架橋された層で構成されています3。 MaxPeak HPS テクノロジーは、金属表面との望ましくない相互作用を最小限に抑える非常に効果的なバリアを提供します。  

この試験では、アデノシンとそのリン酸化誘導体をプローブとし、クロマトグラフィー表面が金属の影響を受けやすい分析種の検出にどのように大きく影響することがあるかを示しています。次に、リン酸エステル型ステロイド薬の分析を例として用い、Arc Premier ソリューションの利点を浮き彫りにし、強調しています。最後に、金属の影響を受けにくい化合物の混合物を用いて、標準システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムでのクロマトグラフィー性能の等価性が実証されます。  

実験方法

LC システム

データ管理

クロマトグラフィーソフトウェア:

Empower 3 FR5

ATP/ADP/AMP/アデノシンの分析

サンプル前処理

アデノシン三リン酸二ナトリウム(ATP)およびアデノシン二リン酸ナトリウム(ADP)は Sigma から、アデノシン一リン酸(AMP)およびアデノシンは Acros から購入しました。すべてのサンプルは、95% 移動相 A、5% 移動相 B で構成されるサンプル希釈液中に、0.5 μg/mL ~ 200 μg/mL の濃度になるように溶解しました。

分析条件

グラジエントテーブル

HCP/BMP/DMP および類縁物質の分析

サンプル前処理

ヒドロコルチゾンリン酸エステル(HCP)トリエチルアミン、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム(BMP)、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(DMP)、デキサメタゾン、デキサメタゾン酢酸エステルは Sigma Aldrich から購入しました。すべてのサンプルは、90% 水および 10% アセトニトリルで構成されるサンプル希釈液中に 1 μg/mL ~ 200 μg/mL の濃度になるように溶解しました。

分析条件

グラジエントテーブル

金属の影響を受けにくい化合物の分析

サンプルの説明

アミトリプチリン塩酸塩は Sigma Aldrich から購入し、ロイシンエンケファリンはウォーターズ(製品番号 186006013)から入手しました。いずれも水:アセトニトリル(50:50)に溶解し、Waters ACQUITY UPLC MS スタートアップ溶液 2(製品番号:700002741)と混合しました。

分析条件

グラジエントテーブル

結果および考察

ATP/ADP/AMP/アデノシンの分析:不活性表面の評価

電子が豊富な特質のため、化合物中のリン酸基が露出した金属部位と相互作用し、LC システムに吸着されることがあります。その結果、イオンペアリング試薬が存在しない状態では、これらの化合物は、露出した金属表面を評価するための理想的なプローブです。アデノシンヌクレオチドとそのリン酸化誘導体である ATP、ADP、AMP は、この目的のために、RP LC 分析法を用いて分析しました。リン酸化アデノシン誘導体のリン酸基の数によって化合物が結合する程度が決まることから、ATP および ADP の領域を選択し、LC システムおよびカラムの金属表面が金属の影響を受けやすい化合物の検出にどのように影響するかを実証しました(図 1)。標準ステンレススチール(SS)システム、および SS カラム付き標準 Bio MP35N システムの両方で、ATP および ADP は低濃度では検出されず、濃度を 25 μg/mL まで上げると検出されましたが、強いテーリングを伴っていました(USP テーリング係数 > 2.0)。同じサンプルを MaxPeak Premier カラムと組み合わせた Arc Premier システムに注入すると、ATP と ADP の両方が 0.5 μg/mL という低濃度から容易に検出され、十分なピーク面積とガウス分布のピーク形状(USP テーリング係数 1.5 未満)でした。これにより、標準 SS システムおよび標準 Bio MP35N システムと比較して、低濃度の金属の影響を受けやすい化合物の検出感度が大幅に向上していることが、実証されています。 

図 1. SS カラムを用いた標準 SS システム、SS カラムを用いた標準生体適合性 LC システム、および MaxPeak Premier カラムを用いた Arc Premier システムにおける、0.5 μg/mL から 25 μg/mL まで濃度を上げたときの ATP および ADP の検出結果の比較

標準 SS システムおよび標準 MP35N bio LC システムでは、金属の影響を受けやすい化合物の複数回の注入にわたる再現性の低下は珍しくありません。ばらつきの程度は、具体的な化合物、システムの使用履歴と暴露、移動相などによって異なります4。 図 2 に、これら 3 つの LC システムでの ATP 混合物の初回の注入と 100 回目の注入の比較が示されています。繰り返し注入中に、標準 SS カラム付き標準 SS システムおよび標準 SS カラム付き標準生体適合性システムの両方で、ATP は検出不能から検出可能になり、標準生体適合性システムでは ADP が同様の結果になります。さらに、標準 SS システムおよび標準生体適合性システムの両方で、注入回数が増えるとともに AMP のピーク面積が増加します。MaxPeak Premier カラムを装備した Arc Premier システムでは、最初の注入と 100 回目の注入とを比較して、ピーク面積の顕著な差は観察されませんでした。Arc Premier システムで観察されたピーク面積の再現性およびピーク形状の改善は、特許取得済みの MaxPeak HPS テクノロジーによる金属-分析種間相互作用の効果的な抑制によるものです。

図 2. 標準 SS システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムでの、濃度 10 μg/mL の ATP、ADP、AMP、および濃度 5 μg/mL のアデノシンの、初回の注入と 100 回目の注入の比較

採用している逆相分離は、すべてのヌクレオチドは保持しないため(ATP がボイドの付近で溶出する)、複雑なサンプルマトリックスを処理する十分な頑健性を備えていないことがあります。ただし、ATP 混合物は、不活性クロマトグラフィー表面の有効性を調べるための有用なプローブとしての役目を果たします。

HCP/BMP/DMP および類縁物質の分析:感度、再現性、定量正確度の向上

HCP と DMP、コルチコステロイドは、炎症を緩和し、内分泌疾患およびある種の免疫疾患・アレルギー疾患の治療に使用されます5。 HCP および DMP の電子が豊富なリン酸塩基は、ATP と同様に、金属表面に吸着しやすくなっています。図 3 では、標準 SS システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムでの HCP/DMP および類縁物質の分析が、それぞれ濃度 1 μg/mL および 25 μg/mL で比較されています。3 種の化合物 HCP、BMP、DMP は、SS カラムを使用する標準 SS システムおよび標準生体適合性システムの金属表面によって大きな影響を受けます。1 μg/mL という低濃度では、これら 3 つの化合物は標準システムではほとんど検出されません。標準生体適合性システムではピーク強度が弱く、強いテーリングが発生し、そのためにピークの一貫した波形解析が困難でした。逆に、MaxPeak Premier カラムを組み合わせた Arc Premier システムでは、これら 3 化合物に対してシャープで対称性の良いピークが観察されます。濃度を 25 μg/mL に上げると、標準 SS システムおよび標準生体適合性システムで、HCP、BMP、DMP のピークの強度が得られましたが、Arc Premier システムよりもピーク幅がはるかに広く、テーリングが大きくなりました。 

図 3.  標準システム(SS カラム)、標準生体適合性システム(SS カラム)、Arc Premier システム(MaxPeak Premier カラム)での異なる濃度の HCP/DMP および類縁物質の比較。(a)1、2、3 は 1 μg/mL、4、5 は 0.3 μg/mL、(b) 1、2、3 は 25 μg/mL、4、5 は 7.5 μg/mL。(ピークのラベル: 1 - HCP、2 - BMP、3 - DMP、4 - デキサメタゾン、5 - デキサメタゾン酢酸エステル)。

ピークが広く、テーリングがあると、データの再現性および定量正確度に影響します。HCP を代表化合物として使用して、標準システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムで得られた 6 セットの精度サンプルのピーク面積 %RSD を比較しました(図 4)。6 セットの精度サンプルのうち、Arc Premier システムでは、ピーク面積 %RSD が 0.05% ~ 0.3% の範囲で最も低く、標準システムでは ピーク面積 %RSD が 0.8% ~ 1.4% の範囲で最も大きく、標準生体適合性システムではその中間の 0.15% ~ 0.4% でした。これら 3 つのシステムで作成した 3 つの HCP 検量線の R2 は、ピーク面積と同じ順序でした(図 5)。標準 SS システムと標準生体適合性システムのどちらの場合も、ピーク面積対濃度の対数スケールでの表示で、低濃度では直線性から逸脱しており(図 6a)、低濃度ではレスポンス係数(ピーク面積/濃度)の一貫性からも逸脱しているのが観察されました(図 6b)。直接の影響は、低濃度での HCP の定量の
% 偏差です。濃度 5 µg/mL での繰り返し注入の分析により、標準 SS システムおよび標準生体適合性システムの 6 セットの検量線の中で、より大きなばらつきが示されています(最大 % 偏差は、標準 SS システムで 22%、標準生体適合性システムで 15% でした)(図 7)。Arc Premier システムの場合、平均 % 偏差は 0.4 % であり、6 セットの HCP 検量線の中で最高は 2.6 % でした。MaxPeak Premier カラムを使用する Arc Premier システムを採用することで、リン酸エステル型ステロイド薬の分析における、データの再現性、感度、リニアダイナミックレンジ、定量正確度の大幅な向上が達成されます。

図 4. 標準システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムでの、濃度 25 μg/mL の HCP ピーク 6 セットの精度サンプルのピーク面積 %RSD の比較(各バーは各セットの 6 回の繰り返しでのピーク面積 %RSD を表す)
図 5. 3 つの LC システムの HCP の検量線。すべての検量線は 1/x の重み付けをして決定しました。標準システム(SS カラム)および標準生体適合性システム(SS カラム)のキャリブレーション範囲は 5 μg/mL ~ 200 μg/mL で、Arc Premier システム(MaxPeak Premier カラム)のキャリブレーション範囲は 1 μg/mL ~ 200 μg/mL です。
図 6.  HCP 標準試料の 2 つの代替プロット。(a)ピーク面積対濃度、(b)レスポンス係数(ピーク面積/濃度)対濃度のプロット。キャリブレーション範囲は、標準 SS システムおよび標準生体適合性システムでは 5 μg/mL ~ 200 μg/mL、Arc Premier システムでは 1 μg/mL ~ 200 μg/mL。
図 7. HCP の 6 セットの検量線の 5 μg/mL での定量正確度の % 偏差の比較 

金属の影響を受けにくい化合物の分析:分析法移管

上記の ATP/ADP/AMP/アデノシンおよび HCP/BMP/DMP および類縁物質の分析の場合、MaxPeak Premier カラムと組み合わせた Arc Premier システムのメリットは、金属の影響を受けやすい化合物に対する感度、再現性、リニアダイナミックレンジ、定量正確性について明確に示されています。アデノシン、デキサメタゾン、デキサメタゾン酢酸エステルなど、これら 2 つの事例での金属の影響を受けにくい化合物では、ピーク形状、検出感度、データ再現性は、3 つの LC システム間で同等です(データは示されていません)。このことから、使用するカラムの種類(ステンレススチールまたは MaxPeak Premier カラム)に関係なく、金属の影響を受けにくい化合物の LC 分析法を、標準 SS システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムの間で移管できることがわかります。   

標準 SS システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムの間での LC 分析法の移管可能性を示すために、化学特性と物理特性が異なる 7 種の金属の影響を受けにくい化合物の混合物を例として選択しました。標準 SS システムおよび標準生体適合性システムの両方では SS ハードウェア付きカラムを使用し、Arc Premier システムでは MaxPeak HPS ハードウェア付き MaxPeak Premier カラムを使用しました。これらの 3 つのシステムの間で、保持時間およびピーク形状が同様の、同等のクロマトグラフィープロファイルが観察されました(図 8)。表 1 に、それぞれ濃度 10 μg/mL のこれら 7 種の化合物の 6 回の繰り返し注入について、保持時間の標準偏差(RT SD)とピーク面積の %RSD の比較が示されています。標準 SS システム、標準生体適合性システム、Arc Premier システムでの、7 種の化合物すべてについて、保持時間の標準偏差は 0.05 ~ 0.22 秒で、ピーク面積の %RSD は 0.04 ~ 1% です。これら 3 つの LC システムの間での金属の影響を受けにくい化合物の分析の移管可能性は、クロマトグラフィー性能が同等であることによって実証されています。 

図 8.  3 つのシステムでの金属の影響を受けにくい化合物の逆相アプリケーションの比較(ピークラベル: 1 - アセトアミノフェン、2 - カフェイン、3 - ロイシンエンケファリン、4 - スルファジメトキシン、5 - アミトリプチリン、6 - レセルピン、7 - テルフェナジン)。各化合物の濃度は 10 μg/mL です。
表 1.  標準 SS システム(SS カラム)、標準生体適合性システム(SS カラム)、Arc Premier システム(MaxPeak Premier カラム)の間での、金属の影響を受けにくい化合物(それぞれ濃度 10 μg/mL)の保持時間の標準偏差(RT SD)およびピーク面積の %RSD の再現性(n = 6)の比較。

結論

ウォーターズの特許取得済みの MaxPeak High Performance Surfaces テクノロジーで構築されている MaxPeak Premier カラム付き Arc Premier システムは、従来のステンレススチール LC システムや生体適合性合金 LC システムに見られる金属表面に吸着する傾向がある、歴史的に困難な課題である分析種に対する解決策を提供します。ATP/ADP/AMP/アデノシン混合物をプローブとして適用すると、Arc Premier システムでは、他の 2 つの金属ベースの LC システムと比較して、検出感度とピーク形状が大幅に改善されました。ステロイドリン酸エステル化合物の分析で MaxPeak Premier カラム付き Arc Premier システムを採用することにより、データの精度、感度、定量の % 偏差の改善が達成されます。最後に、金属の影響を受けにくい化合物の分析で、MaxPeak Premier カラム付き Arc Premier システムでは、従来の SS システムおよび生体適合性合金 LC システムと同等のクロマトグラフィー性能が得られます。

参考文献

  1. Tanna, N.; Plumb, R.; Mullin, L. Improvements in Sensitivity for Quantification of Steroid Phosphate Drugs Using ACQUITY Premier System and ACQUITY Premier Columns.Waters Application Note, 720007095EN, 2021.  
  2. Jung, M.; Lauber, M. Demonstrating Improved Sensitivity and Dynamic Range with MaxPeak High Performance Surface (HPS) Technology: A Case Study on the Detection of Nucleotides.Waters Application Note, 720007053EN, 2020.  
  3. Lauber, M.; Walter, T.H.; Gilar, M.; Delano, M.; Boissel, C.; Smith, K.; Birdsall, R.; Rainville, P.; Belanger, J.; Wyndham, K. Low Adsorption HPLC Columns Based on MaxPeak High Performance Surfaces.Waters White Paper, 720006930EN, 2020.   
  4. Patel, A.; Simeone J.; Rzewuski, S.; Jung, M.; Lauber, M. Premier Standards to Investigate the Inertness of Chromatographic Surfaces.Waters Application Note, 720007105EN, 2021. 
  5. Cevc, G.; Blume, G. Hydrocortisone and Dexamethasone in ery Deformable Drug Carries Have Increased the Biological Potency, Prolonged Effect, and Reduced Therapeutic Dosage.Biochimica et Biophysica Acta (BBA) – Biomembranes.2004, 663 (1-2), 61-73.

720007267JA、2021 年 6 月

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