ペプチドリーム株式会社様

Users Voice お客様活用事例トピックス

ペプチドリーム株式会社 研究開発部 
ディレクター 長島 忠道様、重藤 紗代子様にお話を伺いました。

 

―本日はお忙しいところ、ありがとうございます。まずお仕事の内容についてお聞かせ頂けますか?

長島様(以下敬称略):分取チームをまとめていまして、弊社で合成される多種多様なペプチドの精製ステップがより効率よく進むように、その非常に幅広い物性に応じた分取メソッドやサンプル調整等の検討をしています。それと実際の分取精製も行っています。

重藤様(以下敬称略):サンプルを分取のスケールに持っていく前のメソッドの条件検討(前分析)を担当しています。それと平行して通常の分取精製も行っています。

 

―ありがとうございます。合成したペプチドがサンプルになると思いますが、具体的に対象はどのようなペプチドですか?

 長島:弊社で製造しているペプチドのほとんどは環状のペプチドです。それに加えていわゆるステープルタイプのペプチド、弊社の場合直鎖のペプチドの中間にチオエーテルとして環を作っているものも合成しています。 それらのペプチドは 、疎水性の高いものから、塩基性のアミノ酸、特にアルギニンが複数ついているようなものまで、逆相HPLCで保持時間が短いものから長いものまで多種多様です。また弊社の技術として非天然 アミノ酸も組み込んだ特殊ペプチドもバイオロジーのグループでは扱っていますので、そういった特殊 ペプチドも合成され分取 チームにたくさん来ます 。

 

―そうですか。現在、分取精製で弊社のAutopurificationシステム(内径4.6mmの分析HPLCカラムから内径50mmの分取HPLCカラムまで対応する自動分取精製HPLC/MSシステム)をご使用頂いていますが、導入頂いたきっかけは何でしょうか?

長島:当時の共同研究先のひとつ(Pfizer社)のカリフォルニアにあるサイトを弊社CSO(Chief Science Officer)が訪問させて頂いた際に、先方でウォーターズさんの分取システムを使っていて、ペプチドに限らないかもしれませんが、1日に10個以上のサンプルを分取されていて非常に使い勝手がいいと聞いて、うちでも導入してみようということになったのがきっかけです。もともとUVトリガーの分取システムはあったのですが、先方ではMSトリガーのシステムを使用していて、こちらも同じようなシステムを導入したら一番良いのではないかということになりました。また、私は以前、ピッツバーグ大学でウォーターズさんのSFC分取システムを使用していて、その時にFractionLynx(MassLynxのオプションソフトウェア)の使い勝手が良いという印象がありましたので、会社内でちょうど意見が一致したというのもあります。それで、営業の方に相談して機種とスペックを決めました。分取カラム2本と分析カラム3本つけられて、終夜で分析カラムを使った条件検討ができたりと、いろいろ使い勝手が良く、今ではその分取システムを3台入れています。

重藤様:使い勝手はすごくいいです。時間の短縮になっています。

 

―ありがとうございます。分取の装置で、カラムはXBridge C18 をお使いいただいていますが、最初にご使用頂いたきっかけは何でしょうか?

長島:他社(カラム)メーカーの営業の方々も認めていらっしゃったのですが、XBridgeは業界内で一番もちがいいカラムと聞いておりました。例えば、いつも同じサンプルを分析もしくは分取するのであれば、どれぐらいそのサンプルをインジェクションするとカラムが劣化してくるか経験的に予測がつくと思いますので、それに基づいて交換すればよいと思うのですが、うちの会社は今日作ったペプチドは二度と作らないかもしれないぐらい多品種を分取精製しておりますので、カラムが予想以上に早く劣化してしまった場合に、そのせいで分離できないのか、それとも目的物がもともとそのカラムでうまく分離できないものなのかうまく区別がつかないと思います。ですから、できれば一番もちがいいカラム、XBridgeを使用して、そういう不安材料はすこしでも低くしておこうと思い、XBridgeをメインで使い始めました。最初に購入したものが今3年目ぐらいですかね。非常にもちがいいので、洗えば元に戻る感じで、1本もまだ捨てていません(笑)。

―ありがとうございます。メーカーとしては嬉しいような・・・(笑)。

長島:その代わり、ガードカートリッジは何回か換えています(笑)。

 

―そうですか。XBridge C18 で、もともとは内径4.6mmの分析カラムから内径19mmの分取カラムにスケールアップされていたかと思います。昨年、内径50mmの分取カラムも導入頂きましたが、どのような経緯でしょうか?

長島:去年、共同研究先(Novartis社)がTechnology Transfer(技術移転)で来ていて、その時に、どのように仕事を実施しているのかをお見せする機会がありました。その際に、先方では内径の太いカラムを使用されていて「1回で分離できるので非常にスループットが上がる」と勧められたのがきっかけです。

―そうなのですね。

長島:内径4.6mmで非常に低濃度のサンプルを使って分析したものと、内径19mmの分取にスケールアップしたものでは、インジェクションするサンプルの濃度が格段に違うためだと思いますが、それらのクロマトグラムはずいぶん違います。例えば、分取スケールでは不純物が目的物に引きずられて目的物のフラクションに入り込んでしまったりすることがあるので、とりあえず何回か、例えば3回、4回のインジェクションで1サンプル終わらせる方が、はじめに試した分取カラムで満足のゆく結果が得られなかった 場合、他のカラムを試すこともできるので安心です。1回でサンプルのほとんどをインジェクションしてしまって、純度が足りなかったり、特に必要量を下回ってしまった場合、もう一回サンプルを合成し直すとなると、とんでもない時間のロスになってしまう恐れがあります。という考えがあって、実は内径50mmに持っていくのはあまり乗り気がしなかったのですが(笑)、とりあえず内径19mmでの分取での経験もそれなりに積んできましたので、ここで、もう少し太いカラムにして1回で分取するのにチャレンジしてみようということで、今回導入しました。

 

―そうですか。内径19mmと内径50mmを同じ装置でご使用頂いていますが、内径50mmの分取では工夫が必要になるところもあるかと思います。カラム温度は何度位で分取されていますか?

長島:ほとんどの場合40℃で行っています。ここで扱っているペプチドの分子量がたいてい1,500~2,000位の間で、通常の低分子と比較して多少大きいので温度を上げた方がよいのでは、というのもありまして、40℃で行っています。

 

―内径19mmの場合はカラムヒーターを使用されていますか?

長島:そうです。カラムヒーターです。

―内径50mmでは、カラムヒーターでは難しいですよね。どうされていらっしゃいますか?

長島:ウォーターズさんのアプリケーションノートにも記載されている方法を参考にして装置を構成してもらいました。カラム手前にループをつけて、ループごとウォーターバスに入れて加温するという方法です。たしかそのアプリケーションノートでは内径19mmのカラムですよね?

 

―そうです。弊社のアプリケーションでは内径19mmのカラムで手前のループは5mLです。内径50mmのカラムではどの位のサイズのループを付けていらっしゃいますか?

長島:内径 1mmで長さ30mのループですので、大体25mL位あるはずです。

 

―実際に、そういった形で加温して分取を実施されて、結果はどうですか?

長島:実際のところ、驚いてしまう程きれいなピーク形状なので、おそらく温度は均一に上がっていると思います。

 

―分析カラムから内径50mmの分取カラムにスケールアップする際に、間で内径10mmのカラムでも確認されていらっしゃいましたよね?

長島:そうです。内径50mmの分取カラムで1回のインジェクションで済ますことができるかどうか、内径10mmのセミ分取カラムを用いてそれに適当に合わせたインジェクション量で一回試しています。目的物および不純物のマスクロマトグラムを見て、目的物に不純物がそんなに被っていなければ内径50mmのカラムにスケールアップして分取精製を実施しています。これまでの内径10mmと内径50mmの結果を比べて見ても、ほとんどの場合大きな差はない感じです。

 

―ちなみに、内径10mmカラムはカラムヒーターで加温されていますか?

長島:はい。ウォーターバスを使用した内径50mmの方が、むしろ不純物のピークがシャープで綺麗に分離できていることもあります(笑)。

 

―ウォーターバスでの加温が利いているのでしょうか?

長島:そうかもしれません。あと、合成ペプチドの必要な量が大抵10mg位で、それにあわせたスケールで合成されたクルードのサンプルが精製に回ってくるため、内径50mmのカラムに対してローディング的には低いほうではないかと思っています。これまでうまく精製が行われたのは、それも利いているのかなと思います。

低分子のサンプルでは、かなり多い量を打ち込むときがありますよね。UVで振り切れてしまうぐらい。その中で良いフラクションを取ると思いますが、今まで内径19mmのカラムを使っての経験では、ここで合成されているペプチドで似たようなことをすると、ペプチドの種類にもよると思いますが、不純物と目的物の間でのインタラクションのようなものがあるのか、きれいに分かれてくれないケースもあります。内径50mmのカラムで予想していたよりうまくいっているのは、ローディングを抑えているせいもあるのではないかと、個人的には思っています。

 

―そうですか。内径10mmで少し濃いサンプルをインジェクションしてみた結果、内径4.6mmで検討した結果から立てた分析法から変更するケースもありますか?

長島:フォーカスグラジエントを使っているのですが、微調整する程度です。

―実際に分析条件の検討はどのようにされていらっしゃいますか?

重藤:毎日10-20個位のクルードの合成ペプチドがDMSOの溶液として来るのですが、それをMSでようやく確認できる位の薄い濃度で全部混ぜたミクスチャーのサンプルを、まず5%-95%のグラジエントで分析して、MSの保持時間からフォーカスグラジエントの見当をつけます。フォーカスグラジエントも、見当をつけたものの下から上まで終夜で実際にスクリーニングを行って、MSクロマトグラムの保持時間から最終的にどのフォーカスグラジエントを使用するか決めています。

 

―なるほど。ちなみに、フォーカスグラジエントの計算で弊社のウェブにありますPrep Calculatorを使われたことはありますか?

長島:拝見したことはありますが、やはり実際に分析してみた方がいまのところ安心なので(笑)。

―そうですね。

長島:データがかなり蓄積してきたので、5-95%のグラジエントで分析結果をもとにこのリテンションタイムだったらこのフォーカスグラジエントにいくという流れにもうそろそろできる頃だとは思うのですが、まだ実際に分析してから行っています。

 

―先ほど内径50mmカラムとしてはローディングが少ないとのことでしたが、これから負荷量が増えていく可能性はございますか?

長島:あります。内径50mmカラムを購入した目的の一つとして、数グラムスケールでペプチドを合成しなければいけない時に、迅速に分取できるようにというのがあります。その時のために長さ25cmのカラムも購入しましたので、負荷量を多く載せた時にどうなるのか等の条件検討をそのカラムを使って行う予定です。

 

―現在は内径50mm内径のカラムでどの位までローディングしていますか?

長島:合成のスケールを基に計算して今のところMaxで大体200mg位だと思います。

 

―なるほど。内径50mmのカラムを用いた分取で、フラクションの容量がすぐにいっぱいになってしまうことはないですか?

長島:ないです。直径18mmの試験管を使っているのですが、ちょうど良いぐらいにフラクションを切ってくれる感じで、全く問題ありません。フォーカスグラジエントなのでサンプルが溶出するところは結構フラットなグラジエントになっていて、目的物のピークが広がって試験管の数がすごく増えるかと思っていたのですが、実際そんなことはなく、1つのピークで試験管4-10本位なので、そのフラクションを集めて大抵100-250mL以下で済みます。濃縮されて溶出しているのか、凍結乾燥を行う人やQCの方から、50mm内径カラムで分取したサンプルは「結構濃いね」とよく言われます。カラムが良いのと、多分温度をかけてピークがシャープになっていて、うまい具合にピークが濃縮されているのだろうと思っています。

 

―移動相はTFA添加ですか?

長島:はい。0.1%TFA移動相です。スプリッターでのメークアップ溶媒としてメタノール100%を流しているので、MSでのTFAの濃度はかなり下がっているためだと思いますが、スプリット比が10,000:1でもMSの感度は全く問題ないです。

 

―TFA移動相条件ですとTFA塩で分取されると思いますが、酢酸塩に置換はされますか?

長島:ほとんどの一次的なアッセイの場合はTFA塩で問題ないときいており、TFA塩のままのことが多いです。細胞を使ったアッセイ等でTFAが結果に影響する恐れがある場合には、凍結乾燥後にQCのグループが塩置換を行う場合もあります。

 

―分取を酢酸移動相で行う必要はないでしょうか?BEH(XBridgeの基材に採用しているエチレン架橋型ハイブリッド)の表面にプラスチャージを結合したCSH(XSelect CSH C18 )だと、酢酸・ギ酸などの移動相条件でBEHよりさらにペプチドのローディングが改善する可能性もありますので質問させて頂きました。

長島CSHBEHで困ったときに使うカラムとして内径19mmを導入しましたが、まだあまり使い込んではいません。CSHは酢酸移動相でも使えるので、それで分取してもいいよとは言ってはあるのですが、まだ酢酸移動相で分取して欲しいと言われたことはないです。

 

 

―そうですか。

長島:試してみたいなというのはあるのですが。とくに塩置換を後でしなくていいメリットは大きいと思いますので…

 

―もし機会がありましたら、ぜひ結果を教えてください。
純度確認とフラクションチェックについても伺いたいと思います。どなたが実施されていらっしゃいますか?

長島:分取を実施している人が同時進行でフラクションチェックをUPLCで行い、きれいなフラクションを選ぶという形で行っています。分取後の純度チェックもUPLCで行っています。

―純度確認にはUPLC-MS(ACQUITY UPLC H-Class/SQD)をご使用頂いていますが、UPLCは分取装置の後に導入頂いたのでしょうか?

長島:分取装置と同時です。分取がMSトリガーのシステムなので、分析も同じMSの方がパラメーターなども一緒でいいかなと思い、ウォーターズさんのUPLC-MSにしました。こちらも現在各部署での確認用に計3台導入しています。

 

―UPLCで、純度の確認には現在、1.6μmのCORTECSのカラムを使って頂いていますが、CORTECSのカラムを選択された理由は何でしょうか?

長島:もともと1.7μmのBEH C18 カラムを使っていたのですが、CORTECSがコアシェルということで興味があって試してみました。やはりピークがよりシャープだという印象があります。最初は長さ5cmのCORTECS C18 で、BEHの時よりも少し流速を速くして分析時間を短くして使いました。先日から長さ10cmのCORTECS C18+を使い始めたのですが、これは、分取で使っているカラムと多少性質が違う方が分取後の純度チェックのためとしてはいいかなと思ったからです。

 

―CORTECS C18+は使ってみていかがでしょうか?

長島:まだそんなに使い込んでいないので分からないですが、ピークがシャープでいいかなという感じはあります。

 

―UPLC-MSでの分析は、カラムが異なりますが、メソッドは異なりますか?

重藤:UPLCでは5-95%のグラジエントです。

 

―固定ですか?

長島:はい。

―こちらもTFA条件ですか?

長島:はい。低濃度の0.025%で行っています。

―感度は全く問題ありませんか?

長島:無いと思います。以前に弊社のペプチドのいくつかを使って0.1%ギ酸と比較してみまして、やはり0.1%ギ酸の方が明らかにマスのピークが高くなるというデータがありますが、0.025%TFAでも通常の使用で全然問題ないので、それで行っています。

―分取、UPLCどちらもMassLynxをソフトウェアとしてご使用頂いていますが、使い勝手はどうですか?問題ありませんか?

重藤:特に問題ありません。

長島:分取のチームでは、MassLynxのサンプルリスト上でパラメーターのファイルと分取条件に合わせたいろいろなインレットファイルを設定して分取を行っています。合成のチームではOAログインのような機能を用いることで、メソッドを非常に簡単に選べるようになっているので、特に最近入った人でも即日で使えるようになり、非常に使い勝手はいいなと思っています。

 

―ありがとうございます。合成ペプチドを分析・分取されていて低分子を対象とされる場合と違いがあればお聞かせ頂けますか?

長島:扱っているペプチドの多くが環状でコンフォメーションが結構フレキシブルなのかもしれませんが、ピークがたまにブロードになるペプチドがあります。ペプチドが多種多様で、例えば塩基性のアミノ酸が複数含まれているのに保持時間が意外と長かったりしたものもあって、実際に前分析しないと、どこにどう出るか分からないというのはあります。

 

―そのようなペプチドは、分析のときに特に大変ですか?

 長島:いえ、それはないです。分析ではなく分取で今のところ一番大変なのは水―アセトニトリル系の溶媒での溶解性が低いペプチドです。配列から見て0.1%TFAの溶媒に溶けるだろうと思って試してみると、多分アグリゲーションしているせいかもしれないのですが、分取のときに普通の条件でまともなピークにならないペプチドがあります。そういうペプチドの精製に関しては、それなりの条件検討が必要になるので、そこでスループットが落ちてしまうことはたまにあります。

 

―そうですか。弊社のお客様で、低分子の分取精製をされていて、最近ペプチドの分取精製もはじめられた方が結構いらっしゃいます。低分子との違いを気にされる方もいらっしゃいますが、それ程大きな壁ではないでしょうか?

長島:弊社で合成しているペプチドはほとんどの場合20merかそれ以下のものぐらいのもので、より長いペプチド、たとえば50merとかくらいのペプチドであれば低分子とかなり違うと思われますので、そういったペプチドに比べると、弊社で扱っているのはむしろ低分子に近いかなと思います。

―そうなのですね。

長島:ペプチドは合成機を用いた固相合成で、はじめから終りまで途中で精製を挟まないで作るのですが、UPLCでCORTECS C18+を使っても対象ピークの前後に非常に近接しているピークがあるケースも普通で、これは分けるのが難しいなと思っても内径50mmカラムだと結構分かれました(笑)。

 

―そうですか。よかったです。

長島:今回の内径50mmのカラム対応の仕様変更で良い結果がでて、大変良かったです。

 

―ありがとうございます。カラムを非常に褒めていただきましたが、今後こんなカラムが欲しいというのはありますか?

長島:たまにどうしても不純物と目的物の保持時間が同じという時があるので、1種類のカラムで全部分離するというのは現実的に無理と思います。そういう時には、別のタイプのカラムが数種類あって、それらを素早くスクリーニングできれば便利だと思っています。今、XBridgeをメインに使っていますが、たとえばコアシェルタイプでもちのいい分取カラムがあると良いですね。あとは、違う官能基、例えばフェニルヘキシルとか、たぶん違う選択性が出ると思うので、そういうのでも良いですね。

―そうですね。芳香環をもつ化合物では、フェニルが利いてくる可能性もありますね。

長島:フェニルでメタノールにすると、随分、選択性の違いが出てくると聞いたことがありますが…

 

―そうですね。ちょうど先日、CORTECSのフェニルが発売されたのですが、フェニルでメタノールのようなプロトン性溶媒を使うと、芳香族化合物に対して選択性が大きく変わるというアプリケーションを紹介しています。

長島:そうですか。フラクションチェックの時なども、分取と同じタイプの官能基のカラムだと、分取で重なってしまうピークは同様に重なってしまうかもしれないので、違うタイプの官能基のカラムで行った方がいいかなとも考えています。

 

―今回のアプリケーションのサンプルはペプチドではありませんが、ご参照頂ければと思います。装置に対しては何かご要望はございますか?

長島:あえて言えば、窒素発生装置が小さくなると良いですよね。仕方がないのかなとは思いますが。それ位ですね。MSは定期点検以外にチューニングしていませんが問題ありませんし、キャピラリーも今まで詰まったこともないです。調節し直したりしたこともなくて、全く同じパフォーマンス保っているという感じです。

 

―サポート面はどうでしょうか?

長島:今回の分取システムの内径50mmカラムへの仕様変更でもそうでしたが、営業およびサービスの方々にいろいろ相談にのっていただけてありがたく思っております。サービス担当の方々は弊社にいらっしゃった時にはすべての装置が順調に稼動しているかチェックしてくれるので、そういった面も含めて大変お世話になっています。

 

―ありがとうございます。今後も頑張らせて頂きます。最後に御社のご紹介をお願いいたします。

 

長島:弊社は天然アミノ酸だけではなく非天然のアミノ酸も組み込まれた特殊ペプチドのライブラリーからターゲットタンパクに強くバインディングするものを非常に効率よく見出す技術を持っておりまして、それにより見つけられたペプチドをもとにペプチド薬および低分子の医薬品の研究開発を行っております。詳しいことにつきましては弊社のウェブサイトを御覧になっていただけたらと思います。

ケミストリーのグループ、特にペプチド合成に関しましては、多種多様なペプチドをいかに効率よく合成するかが問われておりまして、今回実施したウォーターズさんの分取システムの内径50mmカラムへの仕様変更は精製のスループットを数倍は少なくとも向上する良い結果が得られたと思っております。来年にはSFCのシステムも導入予定ですので、それも含めて今後ともウォーターズさんの製品およびアプリケーションを活用してより高純度のペプチドをより高いスループットでつくれるようにいろいろ試してみたいと思っています。

 

―本日はありがとうございました。