このたび、ウォーターズ製品にPoraPak™ Rxn が加わりました。PoraPak Rxn はポリマーベースのクロマトグラフィ製品で、合成反応後のクリーンアップ効率を飛躍的に高めます。
PoraPak Rxn 充てん剤は、以下の特性を持つポリマーをベースにしています:
クリーンアップに最適な製品と手法を選択する
PoraPak Rxn 製品では、強陽イオン交換充てん剤CXと逆相充てん剤RPという2種類の充てん剤を利用できます。下の図では、クリーンアップで使用する充てん剤と分離手法を推奨しています。適切な充てん剤と手法は、反応生成物、反応物、溶媒、分取カラムなどの特性によって異なります。
Catch and Elute
Catch and Elute 手法では、反応混合物をカートリッジにロードし、目的成分(合成産物)を充てん剤に保持させます。その後、洗浄手順によりカートリッジから他の反応物を除去したのち、強溶媒を用いて、カートリッジから目的成分を溶出させます。最終的な溶出液溶量がロード溶量よりも少ない場合は、クリーンアップだけではなく濃縮も行われます
Pass Through
Pass Through 手法では、目的成分を保持せず素通りさせ、不純物を保持させて除去します。保持された成分はカラムとともに廃棄できます。成分の分画は、反応混合物中の不純物と充てん剤との相互作用により行なわれます。本手法では濃縮は行われません。
Adsorption
逆相充てん剤を使用するAdsorption手法は、中性化合物を水混合比が高い状態(例:水混合比75%以上)でロードし保持させ、低混合比の有機溶媒を含む洗浄液でクリーンアップ後、有機溶媒の混合比を上げて脱離します。脱離に必要な有機溶媒混合比は目的成分の疎水性や分子量により決定します。
クリーンアップ手順
PoraPak Rxn CX を使用:強陽イオンイオン交換によるCatch and Elute および Pass Through 手法
PoraPak Rxn RP:逆相によるAdsorption手法
本手法は目的成分が中性化合物の場合に使用します。目的成分を逆相で保持するために、反応液の極性有機溶媒をエバポレートまたは水により希釈(3:1以上)します。この希釈により、有機含有量が25%以下に下がり、逆相による保持が可能になります。右で示している一般的なプロトコルは、反応混合物クリーンアップの開始点として利用できます。