Py-GC/APGC-HRMS によるHALS(ヒンダードアミン系光安定剤)成分同定法
Py-GC/APGC-HRMSによる直接分析法の特長
- 抽出などの前処理操作不要のダイレクト分析法
- APGC イオン化法により熱分解成分の分子イオンを特定
- MSE 測定で分子イオンとフラグメントイオンを同時測定
- 精密質量とUNIFI ソフトウェアで熱分解成分構造を自動同定
- HALS 特有の熱分解成分によるHALS 添加の有無を特定
- パイログラムにおける特有ピークの検出でHALS 成分を同定
熱分解-GC/APGC-Xevo G2-XS QTof
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APGC イオン化法のメカニズム
高感度とソフトイオン化を両立した新イオン化法
APGC イオン化法では、イオン源の環境を変更することで水素イオンなどの付加イオンもしくは、分子イオンの
形態で検出できます。アダクトイオンは、分子イオンを確定する上で、決定的な情報となります。
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MSE 測定法の概要
四重極は、全てのイオンを透過させることで網羅性を向上。分子イオンとフラグメントイオンの情報を
別チャンネルで同時取得。共通のフラグメントイオンとニュートラルロスを容易に特定し、リスト化。
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Tinuvin144のパイログラムにおけるピークの自動構造推定
MSE 測定法で分子イオンとフラグメントイオンを1回の測定で同時取得し、熱分解させた試料の構造情報、熱分解成分の
精密質量とフラグメントイオンからUNIFI ソフトウェアが自動的に構造推定。
各HALS におけるパイログラムの比較
Chimassorb 2020, Tinuvin 765, Tinuvin 144のパイログラムの測定事例
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Tinuvin144のパイログラムにおける特有ピークの構造推定
Tinuvin144 : 特有の熱分解成分13.60分のマススペクトルと自動構造推定
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UNIFI ソフトウェアによるTinuvin144の熱分解成分の構造推定結果
UNIFI ソフトウェアでは、MSE 測定で取得した分子イオンとフラグメントイオンおよび、登録した熱分解試料の
構造情報から、熱分解成分の組成解析から構造推定までを一括で行ないます。その結果画面において、11個の熱分解成分の構造が推定できました。
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合成高分子における熱分解-GC/APGC-HRMS の特長とその広範な応用範囲
- 高感度なソフトイオン化法
- 気相APCI のソフトイオン化で分子関連イオンを高感度に検出
- イオン化におけるフラグメンテーションが少なく高選択性、高感度
- 分子組成式の決定やMS/MS スペクトルによる構造推定が容易
- 差異解析/多変量解析
- MS スペクトルのシンプル化が多変量解析に最適
- ピークデコンボリューションにおける負荷が軽減され、時間短縮
- 末端構造の差異解析(ロット間比較、スケールアップ検討)
- 重合比率、重合法による詳細構造比較が可能
- 構造推定の自動化
- MSE 測定法による分子関連イオンとプロダクトイオンの同時取得
- オンライン化合物DB検索による既知成分の同定が可能
- UNIFI ソフトウェア:主要成分の構造から比較による自動構造推定
- ダイレクト添加剤分析法
- MSE 測定法による分子関連イオンとプロダクトイオンの同時取得
- オンライン化合物DB 検索による既知成分の同定が可能
APGC アプリケーション
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