プロテオームとは

ギリシア語で総体を意味する「オーム (ome)」とタンパク質「プロテイン(protein)」を組み合わせた造語で1995年ころに提唱されたものです。プロテオーム解析の場合にはプロテオミクス (proteomics) ともよばれています。遺伝子の総体をあらわすゲノム (genome) からはじまったいわゆるオーム、オミクスの一分野であり、その他にはmRNAの総体をあらわすトランスクリプトーム (transcriptome) や代謝物質などの低分子化学物質の総体をあらわすメタボローム (metabolome) などがあります。さらにはプロテオミクスにも構造プロテオミクスや相互作用プロテオミクス、リン酸化プロテオミクス、疾患プロテオミクスなどの着目するタンパク質を限定した派生分野があります。

 

プロテオームと分析

プロテオーム解析においては、当初は二次元電気泳動法によって生体内などの総タンパク質を個々のタンパク質に分画した後に、それぞれのタンパク質のスポットをトリプシンなどの消化酵素でペプチドに断片化し、MALDI(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化)法による質量分析で測定し、ペプチドのプリカーサーイオンの質量情報からデータベース検索を行うペプチドマスフィンガープリンティング(PMF) 法でタンパク質の同定を行っていました。

その後、LC/MS技術やインフォマティクス(ソフトウェア)の進展により、非常に複雑なタンパク質の混合物を分画することなく消化しペプチドとした後、ナノLCによって分離しESI(エレクトロスプレーイオン化)法による質量分析で測定し、さらにCID(衝突誘起解離)によってフラグメント化しペプチドの配列情報をも取得し、それらの情報からデータベース検索を行うことでタンパク質を網羅的に同定するいわゆるショットガンプロテオミクスが主流となっています。

 

 

従来のDDA (Data Dependent Analysis) による大腸菌タンパク質のショットガンプロテオミクス

 

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